なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 矯正教育、参加義務化へ−監獄法改正で法務省

 奈良市の女児誘拐殺人事件を機に性犯罪者の再犯防止問題に関心が高まり、南野知恵子法相もより効果的な受刑者プログラムを目指し、内容見直しを表明。一方で現行法には矯正教育について参加義務を明示した規定はなく、法整備が課題となっていた。
(中略)
 法務省は監獄法改正でこうした矯正教育について受刑者に原則として参加を義務付けるほか、正当な理由なしに拒んだ場合は懲罰を科するようにする方針。

 異論のある向きもあると思いますが、基本的には賛成します。厳罰を与えるだけでは解決しない問題だと思いますので、刑務所内で、こういう教育をきちんとやる方向を打ち出すのはよいことだと思います。
 ただ、こういう教育は、本人が前向きになって受けないと、けっしてよい効果は生み出しません。その意味で、「拒んだら懲罰」という形で強制しても、いやいや受けるのでは何の意味もないかと。それこそ「強制教育」ですよ。
 受刑者が受けたくなるようなプログラムを揃えるというのも、新しい世紀の刑務所のあり方のひとつだと思いますよ。
 法務省は、受刑者の出所情報を云々するヒマがあったら、もっとこっちの方に頭と予算を使ってほしいものです。