手書きリスト仕事術「Autofocus」のコツ
「マニャーナの法則」などユニークな手法を編み出すことで有名なマーク・フォースター氏が、新たなスタイルとして「Autofocus」というマネジメントテクニックを自身のウェブサイトで紹介しています。
http://www.markforster.net/autofocus-system/
これまたちまたでは有名なlifehacker.jpというブログが、このAutofocusを取り上げています。
仕事の効率が上がる、手書きリスト管理術Autofocus | ライフハッカー[日本版]
マーク・フォースター氏のサイトはもちろん英語で書かれていますが、こちらのブログは、そのエッセンスを日本語で紹介してくれており、たいへん有益です。ぼくもこのブログの記事に触発され、本家サイトの記述を眺めているうち、どうもブログの記事の一部が間違っているのではないかと思うようになりましたのでエントリします。
このブログでは、Autofocusのやり方を次のようにまとめています。
1. まずリストにあげた「やること」すべてに目を通します(何にもまだ手をつけないように)。
2. もう一度ゆっくりと目を通します。するとリストの中で気になる項目があるはずです。
3. その項目を実行します(やりたくなくなるまで)。
4. その項目に取りかかるのをやめた時点で、一旦その項目に棒線をひきます。まだ終わっていなかったら、リストの最後にもう一度書くように。
5. この方法で、1ページ進めます。 1ページ分すべてリストが埋まるまで、次のページに進まないように。
6. 1ぺージ埋まったら次のページに進み、同じことを繰り返します。
7. 1ページ目のほうをみてどれもやる気が出なかったら、その項目すべてを2ページ目の終わりにあたらしく付け足します。
8. 見開きのページがほぼ埋まったら、次のページを開き、同じ作業を繰り返します。
このそれぞれの項目は、本件サイトにも英語でまとめられているのですが、どうもニュアンスが違うようです。5,6あたりの「リストが埋まる」というのもちょっと違うような気がしますが、いちばん違和感があるのは7番の「1ページ目のほうをみてどれもやる気が出なかったら、その項目すべてを2ページ目の終わりにあたらしく付け足します。」というところ。これは本家では、
If you go to a page and no item stands out for you on your first pass through it, then all the outstanding items on that page are dismissed without re-entering them. (N.B. This does not apply to the final page, on which you are still writing items). Use a highlighter to mark dismissed items.
となっています。これは、ぼくの理解では、「もし、そのページを最初にざっとみたときに、どの項目もピンとこなかったら、それらの未処理の項目は新たに(別のページの)リストに加えるのではなく、ばっさり捨ててしまいましょう。これらの捨ててしまった項目については、蛍光ペンで印をつけておきましょう。」くらいのニュアンスだと思うんですよね。
要するに、この仕事術のキモは、「いったんリストに挙げたとしても、やる気が出なかったり、いまやるのに適した状況にはない、というときに、いったんリセットすることができる」というところにあると思うのです。いったん切り捨てたとしても、蛍光ペンで印をつけておけば、何かのときに見返して、未処理事項が残っていることがわかるし、それを再びやる気になったとしたら、そのときにまたリストに付け足せば足りる、という考え方なんだと思います。
上記のブログがいう、「1ページ目のほうをみてどれもやる気が出なかったら、その項目すべてを2ページ目の終わりにあたらしく付け足します。」というのが、どこから出てくるのかよくわからないのですが、それだとリストが永遠に終わらないことになってしまい、どうもマーク・フォースター氏が唱えている方法論とは違うような気がします。
このブログには多くの人がブックマークをつけているようなので、あえて指摘してみました。
英語にはもともと疎いので、とんでもない勘違いがあったらすみません。
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