なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 岐阜刑務所でも暴力団員と癒着

 岐阜刑務所(岐阜市則松)の刑務官が受刑者の便宜を図る見返りに現金を受け取ったとして、岐阜地検は11日までに、収賄の疑いで同刑務所の看守江畑哲朗容疑者(27)=岐阜市=、贈賄の疑いで同刑務所受刑者の廣辻秋夫容疑者(60)、渡邉裕幸容疑者(30)ら計4人を逮捕した。

 ほかに贈賄容疑で逮捕されたのは、廣辻容疑者の妻吉美容疑者(49)。

 調べでは、江畑容疑者は今年9月から今月までの間、廣辻、渡邉の両容疑者にあめ玉などの菓子や飲み物を差し入れる見返りに、計3回にわたり現金計22万円を受け取った疑い。現金は、吉美容疑者が名古屋市内の郵便局から江畑容疑者名義の口座に振り込んでいた。江畑容疑者は「遊ぶ金が欲しかった」などと話しており、4人ともおおむね容疑を認めている。

http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20071212/200712120912_3552.shtml

 この手の事件としては珍しく、関係者が一網打尽に逮捕されています。刑務官を逮捕するという異例の展開は、やはり地検だからこそできたことだと思います。東海地方でいえば、例の名古屋刑務所事件を思い出しますが、岐阜地検にもそうした記憶が残っていたのかもしれません。
 それはともかく、全国各地の刑務所では、この手の不正がはびこっているという話しがどんどん出ています。そのほとんどは、いつのまにかうやむやになってしまうのですが、実際には、暴力団員と刑務官が癒着をして、暴力団員に色んな便宜を図っているケースがものすごく多いのではないかと推測されます。昨日も、神戸刑務所の不正問題を取り上げましたが、連日、こうした報道がなされるところを見ると、刑務所というところは社保庁に負けず劣らず、腐った組織なんだと思わざるを得ません。