なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

ポメラを仕事に活かすには

 実はこのところ、ほとんど事務所にいませんでした。たとえば、朝、9時頃に事務所に出て、10時前に外出。そのまま出先から自宅に直帰するケース。あるいは、朝から出張で1日、事務所を休んだり。この2週間ほどはそんな感じでした。そして今週もほぼ同様。事務所に満足にいるのは明日だけ。
 弁護士の仕事の多くは、文書を作ることです。多くの人は、弁護士の仕事は法廷でしゃべることだと思っていますが、それはごくごく一部。むしろ、しゃべる代わりに、その内容を書面にして裁判所に出しているというべきでしょうか。
 さて、これだけ忙しいと、出先で文書を作る仕事をしなければなりません。そんな中、ポメラが意外に役立つことがわかりました。ポメラは純粋なテキストエディタです。フォントやレイアウトなど、装飾のたぐいは一切できません。逆にそうした潔さが、本文のテキストを考える際に集中力を与えてくれます。ワードや一太郎などのワープロソフトを使っていると、ついつい字下げや改行幅といったレイアウト部にも神経が行ってしまい、肝心のテキスト作成がおろそかになりがち。ポメラにはそうしたものがなく、本文に集中せざるを得ないわけで。前にも書きましたが、ネットにもつなげないので、否応なしにテキスト作成という作業に向かい合うしかないのです。
 弁護士の場合、本文さえできてしまえば、あとは事務員さんあたりに頼めば、むしろ弁護士が自分でやるよりも綺麗にレイアウトして仕上げてくれます。また、実際にできあがった文書を裁判所に持って行ったり、相手の弁護士にファクスしたりするのも、多くは事務員の仕事です。そうしたフォローを頼める人がいる場合には、ポメラというのは実は使い勝手のいいマシンだと思われます。
 最近、仕事で使う必要のあるファイルは、ワードや一太郎といった独自形式だけではなく、テキスト形式でも一緒に保存し、dropboxで共有するようにしています。こうしておけば、microSDカード経由でポメラで編集するのも比較的容易になりますし。逆に、そうした準備をしておかないと、出先でいきなりテキストを作れと言われても難しいです。もって歩ける資料の量は限られているので、必要なデータはテキストにして一緒に持ち歩きたいところです。
 テキスト作成という本来的業務に特化したポメラは、忙しくて時間がないという状況でもっとも力を発揮するマシンのような気がします。