なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 組織の論理

 弁護士は自由業です。基本的には、したい仕事だけすればいいし、仕事をしなくても誰からも(依頼者や裁判所は別ですが)文句を言われることはありません。小職が弁護士になろうと考えたのも、こういった精神的な自由(実際は、経済的な理由などから、思うような活動ができず、「不自由業」になっているのですが)を求めたというところが大です。
 ただ、弁護士には弁護士会というものがあり、会員としての仕事(「会務」なんていいかたをします)もあります。こちらは基本的にはボランティアで、会務をしたから報酬が出るというものではありません。会務というのは、好きでなければできない仕事でもあるわけです。
 ところが、会という組織で動くとなると、その団体としての意思決定メカニズムがどうしても作用することになり、個人や少数者の考えでは会は動かないということになります。なまじ普段から、上下関係のない世界で働いているだけに、こうした組織としてのプレーに慣れておらず、ちょっとしたことでストレスを感じてしまいます。
 いま、弁護士会として、ある事柄について意見を発表したいと考え、文案を練っているのですが、あれこれと上から注文がついて骨抜きに(というか当たり障りのない内容に)されそうな気配です。う〜。