「出会い系のシングルマザーたち」
- 作者: 鈴木大介
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/03/01
- メディア: 単行本
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著者は、フリーのライターのようで、出会い系サイトに実際に書き込みをするなどして、取材対象者と知り合い、そこからインタビューなどをしてこの本を書いていったようです。著者の分析によれば、単純に類型化することは困難だとしながらも、出会い系を利用して売春をしながら子育てをしている母親に多く見られる点として、「頼るべき親がいない」、「精神的な疾患を抱えている」という点のほか、生活保護を受けることによって社会で差別が生まれやすいこと、子どもがいじめの対象にされる恐れなどから、生活保護を受けること自体を控えてしまいがちであることなどの点を指摘しています。
いろんな人のケースを紹介しながらルポするスタイルは、臨場感があって迫真性にも富んでいますが、章立てというか全体の構成をもう一工夫すれば、より分かりやすいし説得力が増すように思われました。
ともあれ、体当たりの取材を踏まえた類書に乏しい分野の本だけに、一読しておく価値はあると思いました。
同じ著者の下記の本を次に読んでみよう(実際に出たのは下の本が先です)。
- 作者: 鈴木大介
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2008/11/10
- メディア: 単行本
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