ようやく逮捕された大島健伸
商工ローン大手「SFCG」(旧商工ファンド)が昨年2月に経営破綻(はたん)する直前、約418億円分の債権を関連会社に流出させたなどとして、警視庁は16日、元社長大島健伸(けんしん)(62)=東京都渋谷区=、長男で別の関連会社社長の大島嘉仁(よしひと)(33)=同=の両容疑者ら計4人を民事再生法違反(詐欺再生)と会社法の特別背任、電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで逮捕し、発表した。
(中略)
捜査2課によると、大島容疑者らは、民事再生手続き開始前の2008年12月26日、不動産担保ローン債権約418億円分を親族が代表を務める不動産会社「白虎」(大阪府箕面市)に事実上無償で譲渡して資産を隠し、SFCGに損害を与えた疑いがある。譲渡は約130億円で売買したと仮装されていたという。大島容疑者らは、この時点でSFCGの破綻を予期し、資産移動を図ったとみられる。また、実際には譲渡していない不動産担保ローン債権約373億円分を、08年11月1日に関連会社「IOMA REAL ESTATE」(同)に約74億円で売却し、さらに12月8日に同社から白虎に転売したとする虚偽の債権譲渡登記を09年2月19日にした疑いがある。その際、契約書などが偽造されたとみられる。
捜査関係者によると、白虎に移したとされる約418億円分とIOMA社に売却したなどと仮装した約373億円分はほぼ同じ債権で、破綻直前の白虎への債権流出を隠すため、日付をさかのぼって登記したとみられる。
最近,急に弁護士になった人たちはよく知らないかもしれないけれど,以前の日栄や商工ファンドといった「商工ローン」は目にあまるものがありました。もうちょっと早く逮捕されていてもおかしくなかった。
次はSFCGと組んで債権譲渡制度を悪用して顧客を混乱の極みに陥れた日本振興銀行の番。なぜ,誰が,どういうプロセスでこんなヤクザな会社に銀行業の免許を与えたのか,きっちり調べて関係者も検挙して欲しいところです。
前にも貼ったけど,今回の逮捕記念にもう一度,この恥ずかしい本のリンクを貼っておこうっと。
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誰が「商工ファンド」を潰そうとしたか―日本の守旧派対グローバルな異端派の戦い
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