なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

ノートは文章で書く

思考・発想にパソコンを使うな (幻冬舎新書)

思考・発想にパソコンを使うな (幻冬舎新書)

 手帳術やメモ術の本は比較的多くあるのに、ノートの書き方について触れた本はそれほど多くありませんでした。この本は、その数少ないノート術について書かれた本です。
 著者は、ノートとメモははっきり区別すべきであるといいます。ノートは、未来の自分に宛てた手紙であり、単なるメモではないといいます。そこから、ノートに必須の作業として、単なる数字やキーワードの羅列ではなく、文章形式で書くことを勧めています。
 もちろん、今の世の中、こうやって日記やブログを後悔している人も多く、ぼくも含めて、文章を作って残しておく人も珍しくはないでしょう。しかし、著者は、ブログなどは公開が前提となっているため、本当にプライベートなことや都合の悪いことは書かれなくなり、未来の自分にとっては必ずしも有益ではなくなってしまうおそれがあると主張しています。つまり、ブロガーこそ、本当に私的な記録としてのノートを残す必要があるのではないか、ということです。
 たしかに、ぼくの手帳やメモ帳を見てみても、単なるメモとしての覚え書きや、todoリストとしての記録がほとんどであり、文章の形式でノートを残しているのはあまりありません。読書ノート的なものは作っていて、そこには、抜き書きとかちょっとした感想を書いていますが、それ以外の日常生活や仕事上のあれこれについて、あえて文章で残すことはやっていません。
 でも、この日記程度の記載でも、自分であとから読み返すのもなかなか面白いもので、それがもっとプライベートなものであれば、もっと面白く読めるはずだし、そこからいろんな気づきも得られるのではないかと思います。
 著者は、脳を鍛えるという目的のためにも、ノートは手書きで作ることを推奨しています。はてなサブアカウントを作って、プライベートモードにしてノートを作るのも悪くないと思うけど、手書きのノートも面白いかもしれません。いずれにしても、ちょっと試して見たくなりました。