この本から何を学ぶか
- 作者: 坂本桂一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/03/27
- メディア: 単行本
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著者の坂本桂一さんは、イーフロンティアというソフトハウスの代表者で、もともとはサムシンググッドという会社を立ち上げた人です。著者の実際の成功体験がいろいろと紹介されているのですが、たとえば東大生でありながらちり紙交換をして大成功したこと、アルダス社のページメーカーというソフトを高値で売りまくって成功した話、大塚商会にOEMで供給していたオーロラエースを引き取って、4980円で売り出して一太郎の売り上げを瞬間的に抜いた話、筆王が筆まめに追いつくまでに成功した話など、まあ、いろんな例が手短に紹介されています。
もちろん、こうした具体例の他にも、著者の体験に裏打ちされた教訓がいくつも挙げられているのですが、それらがどうもしっくりこないので、単に著者の自慢話のオンパレードに読めなくもない、という微妙なスタンスの本になっています。起業家を目指す人や、アイデアをビジネスに結びつけようと考えている人たちにはぴったりくるのかもしれませんが、どうもそうした世界とは離れた領域にいるものにとっては、なかなか実際の生活に応用しにくいような話が多いような気がしました。
それでも、上記のとおり、懐かしい話がどんどん出てくるので、昔を思い出して感慨に浸るにはちょうどいいのかもしれません。newオーロラエース、俺も買ったなぁ。あれは軽くてなかなかいいソフトでした。昔のVJE-penとかもいいソフトだったけど。