やはり及び腰の捜査しかできないのか
米海兵隊岩国基地(岩国市)の米兵4人が広島市内の女性(19)に集団で暴行したとされる事件で、広島県警捜査1課と広島中央署は25日、事件当時の状況にあいまいな点が残り、集団女性暴行の容疑で逮捕するに足りる十分な証拠が得られないなどとして米兵の逮捕状を請求せず、任意で調べを進めていく方針に切り替えた。これまでの調べで、被害女性は13日夜、米兵に無理やり車内で乱暴されたと訴えていた。
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危惧していたとおりになりました。
もちろん、証拠が本当にないなら、在宅での取り調べもやむを得ません。ですが、ほんとうにそれが理由でしょうか。日本人なら、少々、証拠が少なくても、無理矢理逮捕して自白を迫るのではないですか。おそらく、米兵の捜査ではそうした自白強要ができないから、在宅での取り調べをせざるを得ないと言うことなのでしょう。
そうだとすれば、むしろ、米兵の扱いに日本人の捜査も歩調を合わせるべきです。逮捕して長時間身柄を拘束するからこそ、冤罪は生まれるのですから。あの、富山事件もそうだし、鹿児島選挙違反事件もそうでした。
それにしても、この事件の処理は、日本人の場合と違いすぎ、いささか戸惑います。
集団強姦罪の法定刑は4年「以上」の有期懲役です。強盗強姦なら、7年以上の懲役刑で無期もあります。こうした凶悪犯罪に、及び腰で捜査に臨むというのでは、この先も見えているようなものです。いつの間にかうやむやにされて、起訴猶予。米兵は帰国ということになるのでしょう。いや、そもそも在宅での取り調べなら、とっとと帰国するかもしれません。ゴビンダ受刑者は、無罪判決が出たのに勾留され、その後、逆転有罪判決を受けました。米兵と同じ外国人でありながら、この処遇の違いはどこから来るのでしょうか。