なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

66年後の再スタート


 今年ももちろんやってきた8月6日。街宣車やパレードでごった返す街も、ちょっとだけ静かさを取り戻す日。今年で66回目の夏を迎えました。
 言うまでもなく、ことしはこれまでの65年分とは、まったく違う意味を持った日になりました。5ヶ月前に起きた、東京電力原発事故があったからです。
 原子爆弾原子力発電も、爆発してしまえば同じことです。そこには、戦争も平和の区別はありません。あるのはただ、現実に降り注ぐ見えない放射能。それによって奪われる人の命やふるさとの風景。ぼくたちが66年前のふるさとに、その時代を生きた人に想いを寄せるのはもちろんのことだけど、今年は福島を、東北を、日本全体のことを考えずにはいられない。われわれが草木も生えないと言われた悲惨な状況から立ち上がってきたその歩みを、放射能原爆症と闘いながら生き抜いてきたその勇気を、今こそ広島以外の人たちと分かち合いたい。そんな気持ちで今日という日を過ごしました。65年間の苦しみややりきれなさをいったんリセットして、多くの人と手をとりあって前に進みたい。そんな気分です。
 来年の今日という日は、果たしてどのような空気に包まれているのでしょうか。