なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

小沢と可視化法案の帰趨

 小沢の周辺に異常に関心を持って捜査する特捜部。なんとか火を消そうとする小沢民主党。この戦いは、どのような幕引きになるのでしょうか。
 それを考える一つのキーワードは、やはり、「取り調べの可視化」ではないでしょうか。民主党は、かねてから、取り調べを録画しておく「取り調べの可視化」を進めたがっていて、検察や警察はこれを拒絶し続けてきました。ガラス張りにされると困ることが多いらしいですねw。取り調べをガラス張りにされたら困る検察庁と、お財布の中身をガラス張りにされたら困る小沢民主党。検察庁と小沢の手打ちは、このあたりで行われることになるのでしょう。民主党は、「検察いじめと受け取られたら困る」と言って可視化法案を引っ込める。検察庁は、「小沢幹事長が任意に事情聴取に応じてくれたので、これで一件落着にする」といって石川議員を起訴するだけで終わらせる。こうやって司法取引をして、また、将来、えん罪が生まれることになるのでしょう。そして、小沢や自民党の古い体質はいつまでも残り、利権や政界の黒いカネもまた、将来に生き続ける。
 どうしようもない世界です。
 検察庁の上の方の人も、もともとこんな感じの決着を狙ってたんじゃないですかね。可視化法案は本気でつぶしたいと思っているでしょうから。民主党が数で押し切ろうとするなら、民主党のトップをやってやる。検察というところはそんなもんでしょうよ。

 鳩山由紀夫首相は20日、首相官邸で記者団に対し、捜査機関の取り調べを録音・録画する刑事訴訟法改正案(取り調べ可視化法案)について、今通常国会提出に慎重な考えを示した。小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体の土地購入を巡る捜査が続く中、法案提出は検察へのけん制と映るだけに、鳩山首相は「検察に対する批判と受け止められる可能性もある」と指摘した。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100121k0000m010097000c.html