なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

捜査は公平に

 のりピーが起訴されるとかされないとか、ちょっとスポーツ紙がかまびすしいようです。
 不起訴説は、ストローに残った残量がきわめて少ないことや、物証が乏しいことなどが論拠になっているようです。
 これに対して、あくまで起訴すべきであるという説は、酒井が芸能人で影響が大きいことや、夫の供述などから常習性がうかがえることなどを論拠としているようです。
 しかし、芸能人に品行方正を求めること自体がやや疑問だし、芸能人だから重く処罰するというのも不公平なような気がします。
 弁護士として思うことは、普通の基準で捜査して、起訴するかどうかを決めてほしいこと。もし、この程度の証拠関係では起訴しないというのであれば、今後、一般人であっても、同種の事例があったときは、不起訴にすべきです。逆に、この程度の証拠であれば起訴するというのであれば、今後も同様に扱うべきです。
 私見では、微量とはいえ物的証拠があること、自供もあること、逃走を試みるなど犯行後の情状もよいとまでは言えないことからすれば、起訴するのが普通なのではないかと思います。起訴して執行猶予付き有罪判決、というのがごく一般的な流れなんではないでしょうか。