なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

不規則発言に疲れた日

 民事事件では、当事者の言い分がまっこうから対立して食い違うことがあります。たとえば、お金を返したとか返していないとか、その日の会議に出席していたとかいないとか。こういう場合、単なる勘違いということもありますが、どちらかが意図的にウソをついていると考えざるを得ない状況もしばしばあります。
 そんなとき、とても困るのが不規則発言。たとえば、証人が「○○でした」と証言したとたん、「嘘をいうな!」と叫んだり。傍聴席からそういう発言があれば、退廷させられることもあります。もっとも困るのは、自分の依頼人がそのようなことをいうこと。もちろん、気持ちはわかるのですが、裁判所の心証を悪くする可能性があります。「この人は、証人を威圧しようとしている。ひょっとして、証人に正直にしゃべられると都合が悪いのかしら?」といったふうに。
 今日の法廷では、相手方当事者が、こちらの証人にそうした不規則発言を繰り返してました。裁判所の制止も聞かないので、なんだか対応に疲れました。