なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

メダル置き去り行為とスポーツマンシップ

 ニュースで見たのですが、レスリングか何かの選手が、判定に抗議して、自分がもらった銅メダルを会場においたまま帰ってしまったという事件があったそうです。その判定に関しては、解説者も「抗議して当然」というニュアンスのコメントをしていました。
 これについて、スポーツマンシップに反するなどという批判があったようですが、ぼくはそう思いません。むしろ、よくやった、という感じがします。
 というのは、本当に抗議の意思を持っていて、なんとかそれを主催者に伝えたいとするなら、そのくらいやらないと意味がないと思うからです。せっかく抗議するのですから、やはり主催者に反省の気持ちを持ってもらいたいし、そうでなくても、「気まずい思い」くらいはさせてやらないといかんと思うのです。ここで選手がやったことは、表彰台への登壇の拒否でもなく、メダルの受け取り拒否でもありませんでした。もちろん、大騒ぎしたり、食って掛かったりしたものでもありません。静かにメダルは受け取った上で、それを会場に置いて帰っただけです。抗議の仕方としては穏やかな部類であり、式の進行を妨げた度合いも、考えられる範囲としてはもっとも軽微なものといえるのではないでしょうか。
 そうしてみると、よく考えられた行動であり、非難するには酷だというふうに評価します。