なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 アーバンコーポレイション破綻

 東証一部上場の不動産会社アーバンコーポレイション(本社・広島市)は十三日、東京地裁民事再生手続き開始を申し立て、受理されたと発表した。負債総額は二千五百五十八億円。帝国データバンクによると、上場企業で今年最大の経営破たんという。

 米サブプライム住宅ローン問題の影響で不動産市況が低迷し、金融機関のアーバンコーポレイションへの融資姿勢が厳格化したのが破たんの理由。東京証券取引所は、同社株を九月十四日付で上場廃止にする。

 同取引所で記者会見した房園博行ぼうぞの・ひろゆき社長は「三月ごろから金融機関からの資金調達が厳しくなった」と述べ、資金繰り悪化などを要因として挙げた。日本の景気の後退期入りが濃厚になる中、不動産業界では今年に入って、ゼファーなどの経営破たんが相次いでおり、苦境ぶりが際立っている。

地域・写真ニュース | 中国新聞アルファ

 のんびりした1日が終わろうとしているときに、とんでもないニュース。
 アーバンと言えば、地元で知らない人はいないマンション会社。地元の一等地に、広島でいちばん高いバブリーなビルを立てたり、港の埋め立て地を県から買い上げて巨大なマンション群を建設しようとしたり(これはまだ途中)、広島大学の跡地(これまた市内に二度と出ない広大な土地)を取得して開発しようとしたり(これは取得ギリギリのタイミングだった)、派手な行動ばかりが目立っていました。ちなみに右上の写真は、本社が入っているノッポビル。3年前に広角レンズを手にいれたときに撮ったものです。ボディはキヤノンのEOS10Dでした。時代は短期間で変わるものですね。
 何はともあれ、アーバンは地に足のついた経営をしてこなかったのが最大の失敗の原因かと。
 ちなみに、ぼくの周りでは、夏前くらいから「そろそろ危ない」という噂が流れていて、お盆休み中に準備をして、お盆休み明けにでも民事再生か会社更生の申立をするのではないかという説もありました。悪いほうに当たってしまったわけです。
 とくに建てかけのマンションの買主など、対応がたいへんだと思います。
 それから、アーバンに融資をしていた広島銀行など地元の銀行もたいへんかも。広島銀行などは、やっと経営危機から脱出したと思われていただけに、これをきっかけに、また信用不安が起きないとも限らない。
 広島の経済界はしばらくドタバタしそうです。