なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

国に3900万円賠償命じる 名古屋刑務所の放水死事件(東京新聞)

 名古屋刑務所(愛知県三好町)で2001年12月、刑務官から消防用ホースで放水され死亡した男性受刑者=当時(43)=の遺族が、国に慰謝料など計約8800万円の賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁は30日、国に約3900万円の支払いを命じた。

 山下寛裁判長は判決で、刑務官らが受刑者の尻をむき出しにし、肛門付近に直接放水した行為について「仮に洗浄が目的だったとしても、相当性を大きく逸脱する行為で違法」と指摘。「刑務官らは故意に違法な放水をし、受刑者を死亡させた」と認定した。

 刑務所改革が動き出すきっかけになった、忌まわしい事件の民事判決ですね。43歳で殺されてしまったとは。
 この事件で主犯とされている刑務官は、無罪を主張して自己の刑事裁判で争っています。有罪だと主張しているのは国側(検察官)ですから、民事では責任を認める答弁をしているのでしょう。なんだかねじれちゃってますね。