なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 衰弱知りながら給水停止・保護申請却下 障害者が孤独死

 北九州市門司区の市営団地で5月、独り暮らしの身体障害者の男性(当時56)が、ミイラ化した遺体で見つかる事件があった。この事件で、北九州市が、男性が脱水症状で衰弱していたのを昨年9月に把握しながら給水停止を続け、病院に入院させるなどの措置も取っていなかったことが分かった。男性が生活保護を申請しようとしたのに対しても、相談段階で断っていた。
(中略)
 団地の町内会役員は「男性のやせ衰えた姿を見れば、誰もが生活保護が必要だと思った。しゃくし定規な考えが、男性を死に追いやった」と話している。

 生活保護行政のレベルがどんどん下がっています。こうして保護が必要な人に対しても、なかなか新規の決定が出されにくくなっています。その反面、暴力団の(準)構成員などに対して生活保護が支給されているというおかしなケースも多いようです。「格差社会」といわれる世の中で、それに対する最後のセーフティネットとして、生活保護はもっと拡充していくべきなのではないかと思っています。
 ちなみに日弁連のこの秋の人権大会のテーマのひとつは、この生活保護問題です。