なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 「判決短すぎる」マイナス評価、諮問委に 横浜地裁判事(朝日新聞)

 裁判の結論である判決主文と無関係な記述は「蛇足」だと主張する「司法のしゃべりすぎ」の著者の、井上薫横浜地裁判事(50)が「判決理由が短すぎる」などと評価され、来春の任期切れを前に再任の可否を判断する最高裁の諮問委員会に伝達されていたことが31日、分かった。諮問委員会は12月に開かれる。
(中略)
 今年9月、人事評価書に「訴訟当事者から判決文について不満が表明されているのに改善が見られない」と記載、井上判事に開示した。井上判事は不服申立書を地裁に提出したが、所長は「内容は変更できない」と回答したという。

 蛇足判決もある意味困りものですが、短すぎる判決も、当事者の立場に立ってみると困るものです。十分に検討した結果であることが判決から読み取れれば、負けた方も納得するかもしれませんが、短いと、「控訴して上の判断を聞いてみよう」みたいな気分になりやすいので・・。
 それにしても、このニュース、首相の靖国神社参拝に反対し、「違憲判決」の福岡地裁や大阪高裁判決を支持している朝日新聞が、井上薫裁判官に対する意趣返しとしてこの記事を書いたように思えてなりませんね。
 ま、井上薫さといえば、昔からお騒がせ裁判官として超有名で、どこの弁護士会でも彼が転勤してくると大騒ぎになるようです。
 再任されないとなるとまた一悶着あるのでしょうね。