なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

宮城刑務所 受刑者の飲酒問題 看守2人を懲戒免職

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050727-00000012-khk-toh

 宮城刑務所(仙台市)の受刑者の飲酒、喫煙問題で、法務省仙台矯正管区は27日、主任看守(38)と看守(31)を懲戒免職、別の主任看守(32)を減給1カ月、看守部長(42)を戒告処分にした。監督責任として児玉一雄前所長(55)、前処遇部長(52)ら幹部6人を停職10日間や減給、訓告などの処分も行った。
 矯正管区によると、38歳の主任看守と看守は昨年8月―今年4月、複数の受刑者に酒やたばこ、菓子を買い与え、自分の携帯電話を貸した。32歳の主任看守は昨年6―10月、受刑者1人に雑誌やたばこを与えるなどした。物品提供はほとんど夜間に行われた。
 看守部長は今年1月と3月に2回、受刑者が注意に反発してけりつけてきた際、こめかみを殴った。受刑者にけがはなかった。
 38歳の主任看守は便宜供与の見返りに受刑者から3回、計1万7000円分の収入印紙を受け取った。「自宅に持ち帰って捨てた」と話しているという。矯正管区は「明確な裏付けがない」と告発を見送る。
 主任看守らは、本をほかの受刑者に見せる不適正行為を受刑者に指摘されてから、ゆすられ続けていたという。
 刑務所の平川輝忠所長は「国民の信頼を損ね、おわびします」と謝罪した。
河北新報

 以前に、この日記でもお伝えした宮城刑務所問題(http://d.hatena.ne.jp/narushisu/20050616/1118926185)の続報です。
 こういうことを言うと怒られそうですが、「氷山の一角」だと思います。これと似たようなことは、全国の刑務所であるのではないでしょうか。少なくとも、そういうウワサは多いです。
 問題なのは、トカゲの尻尾切りのように懲戒免職にして、それでよしとする態度です。刑務所当局には天下り先として矯正協会というものがありますが、場合によったらそこに天下りしないとも限らないし。
 受刑者から対価をもらって便宜を図れば立派な収賄罪です。収入印紙など受刑者の持ち物は厳重に管理しているはずで、1万7000円分がなくなっていることは記録上も明らかなのではないでしょうか?
 だとすれば、「明確な裏付けがない」ともいえないのでは?
 身内かわいさとはいえ、こういう処分を繰り返すから不正がなくならないのではないでしょうか。