なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 <オウム>高裁裁判長が松本被告に面会「控訴棄却の可能性」

 オウム真理教アーレフに改称)の松本智津夫麻原彰晃)被告(49)=1審死刑判決=に、控訴審を担当する東京高裁の須田賛裁判長が拘置所で直接面会し、来年1月11日の期限までに控訴趣意書が提出されない場合に「控訴を棄却する可能性がある」などと説明していたと、弁護団が17日、明らかにした。弁護団は「弁護士の立ち会いもなく裁判手続きのようなことを行うのが許されるのか」と反発している。

 この裁判長が松本被告と面会したとき、立会いの刑務官はいたのでしょうか?
 というのも、刑事事件の被告人と弁護人は、立会いなくして面会できますが、それ以外は、原則として面会をつける、というのが法務省の方針だからです。弁護士会では、人権擁護委員会の調査などで、受刑者と面会することがしばしばありますが、そのときも、刑務所は、「刑事事件における弁護人ではない」という理由で、刑務官の立会いをつけます。そのため、刑務所から人権侵害を受けたという受刑者の訴えを、とうの本人がそばで聞いているというおかしな事態になります。
 さて、刑事事件の被告人と弁護人という関係でないことは、この裁判長と松本被告も同様のはずです。拘置所側は、刑務官を立ち会わせたのかどうか、ちょっと気になりました。
 しかし、いきなり裁判官が会いに来たら、びっくりするでしょうね。