なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 国に2万円賠償命令=大道寺死刑囚らへの差し入れ拘置所拒否−福岡地裁(時事通信)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040526-00000177-jij-soci

 1974〜75年の連続企業爆破事件で刑が確定した大道寺将司(55)、益永利明(55)両死刑囚=いずれも東京拘置所=と支援者らが、訴訟費用のカンパ差し入れを拘置所が拒否したのは違法などとして、国を相手取り、30万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、福岡地裁であった。
 亀川清長裁判長は、拘置所の秩序維持に障害が生じる恐れがあるとした拘置所長の判断に合理的根拠があるとはいえないとして、国に2万円の賠償を命じた。

 やっぱりカンパ差し入れを拒否する理由はなさそうですよね。どうしてカンパの差し入れを認めると、拘置所の秩序維持に支障が生じると拘置所は考えるのかなあ。死刑囚と支援者が結びつくというところを排除したいんですかね。でも、現在の運営方式では、死刑が確定してしまうと、支援者などと会うことはできなくなってしまうですよね。ですので、お金が届くということを死刑囚が知れば、「自分にはまだ支援してくれる人がいる」ということで、むしろ心情が安定すると思うんです。いつ死刑が執行されるかもしれないという状況で、ひとりぼっちでいなければならないという心境は(家族には会えますが)、想像を絶する苦痛のような・・・。