なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 イラク人質事件と費用の請求

政府が費用の一部を人質になった人に請求しているそうですが、それについて、賛成している人が多いみたいですね。
まあ、われわれの血税が、本来必要のなかったところに支出されてしまったのですから、そういう意味では、賛成派のお考えもわからないではないかと。
ですが、そういう考えにはどうしても違和感があるんですね。突きつめて考えているわけではないのでうまく説明できませんが、なんか違うって感じがします。
自作自演なら別ですが、彼らも危険を覚悟していたとはいえ、人質になることまで事前に承諾してイラクに行ったわけではないですよね。そうであれば、人質事件の被害にあったこと自体にまで「自己責任」を強調し、その費用を支払わせるというのはどうかと思います。外国で自国民が人質になったとしたら、それを救出するのも国家の責務といえるのではないですか。それに要した通常の費用は、やはり国家が負担すべきものだと思えるのですが。
むしろ、血税が無駄になったという点でいえば、最近続々明るみに出ている、警察の報償費流用問題のほうが、根が深いと思いますけど(関係ないですね、すいません)。