なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 刑務所、PFI方式で山口(美祢市)に建設決定(毎日新聞)

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20040127k0000e040048000c.html

受刑者の炊事や洗濯、医療、教育、物品の保管などの業務をPFIの対象とし、地元の雇用を積極的に進め、経済効果も生み出したいとしている。07年から受刑者を収容する予定で、警察を含め公権力を直接行使する部門でPFI事業を実施するのは初めてになる。

 上記のような部門でも、受刑者と日常的に接することが予想されます。そのような中で、働く人の安全は保たれるのか、逆に受刑者のプライバシーは守れるのか、治安が悪化することはないか、果たして現在の刑務所以上のコスト削減ができるのか、など、考えれば考えるほど、疑問が出てきます。刑務所で厳しい人権侵害が行われていることは、名古屋刑務所などで続発している看守による暴行事件などから明らかになっていますが、法務省は、このような小手先の改革に熱心になるのではなく、もっと刑務所全体のあり方、受刑者処遇のあり方などに思いを致してほしいものです。
 それにしても、美祢市はもっとも早くから刑務所誘致に名乗りを上げていただけに、決定は当然といえば当然ですね。町おこしのために刑務所誘致を進めていた他の自治体の今後も注目されます。