入院中のモバイル生活

　入院中は、点滴の管がつながっていることを除けば、とくに治療というものもなく、ベッドに一日中横になっている状態でした。
　他方、弁護士業務のほうはまったくできず、入っていた予定は全部キャンセルし、法廷は裁判所に事情を説明し（もちろん説明したのは事務員ですが）、期日を延期してもらいました。入院は、電話がある個室にしてもらい、横になったまま事務所に電話をして事務員に指示したりしていました。
　このようなとき、やはりメールでやりとりができるといいのですが、まさかこのような事態がやってくるとは思っていなかったため、非常に困りました。今にして思えば、電話があるのであれば、モデムで通信をすることを考えればよかったと思いますが、なぜかそのときはそこまで思いが至らず、2週間の間、PCレスの環境に身を置いていました。個室でしたし、自分に使われていた医療器具の中には携帯の電波が悪影響を及ぼすものはなさそうでしたので、PDAを使って通信することができれば、と思いましたが、あいにく、そのような環境もなかったため、文字どおり電話だけが外界との接点になりました。
　このような事態に備え、やはり何らかのPDAによる通信環境を整えておくのがよいなあ、と思いました。