なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

原子力発電所を推進してきたのは誰だ

 福島の原子力発電所からの放射能漏れが止まらない。30年くらいは近隣に住めないかもしれないという観測さえ出始めている。広島市にも70年は住めないというデマが流れたことがあったので、せめてこの30年云々というのも、根拠のないデマであってくれればいいと祈るばかりだ。
 それにしても、自民党の谷垣総裁が、総理の対応に問題があるとして、辞任を求めているというのには呆れるばかり。原発を推進して安全であるかのようにごまかしてきたのは、誰ならぬ自民党の面々であったはずだ。自らが行ってきた原子力行政への反省も謝罪もないままで、たまたま震災時に総理の地位にあっただけの者を非難するというのは、それまでの政権党のとるべき態度であるとはとうてい考えられない。
 もちろん、現政権が適切な情報公開や避難指示などの対応をとれているかというと、それはそれで疑問がある。しかし、少なくとも自民党総裁には、それを批判する資格はみじんもない。
 「反省」とか「自己批判」とか「総括」とかいうとおかしな団体がすることの代名詞のようになっているけれども、自民党に求められているのは、そうした謙虚な態度ではないのか。そうした過去への清算も言及もなしに、現政権を批判することしかできないというのであれば、とっとと退場して欲しいくらいだ。