竜飛岬にある国道は、階段になっていて車が通れない。日本一短い国道や、漁港につながる謎の国道・・・。そうした国道の不思議のあれこれを語った楽しい本です。とはいえ、この本が卓抜しているのは、単なる雑学にとどまらず、道路行政の奥深くまで突っ込んで、その謎の検証をしているところ。たとえば、有名な
階段国道についていえば、戦前にさかのぼって生い立ちを調べ、なぜここの階段が国道に指定されたのか、そのあたりの検証を丁寧に行っています。そうした奥行きの深に論述に思わず引き込まれてしまいました。最近読んだ新書の中では、ベストの充実度。そのあたりに興味のある人に広くオススメしておきます。