テクニックに走るのではなく

残業ゼロの「1日1箱」仕事術

　佐々木正悟さんの本は、ほとんど買っています。肩書きが「心理学ジャーナリスト」というだけあって、心理学の知識に裏打ちされた仕事術の話は、すっと腑に落ちてくるところがあります。
　いつも思うことですが、著者の比喩の仕方がなかなか面白く、今回も、「１日の仕事を１つの箱に詰める」という比喩で話が進められていきます。前日や当日の朝に、「フタのある」（ここがポイント）箱に１日分の仕事をパッケージングして、当日は、ひたすらその箱を空にすることを目標に仕事を処理していく、というものです。箱に入りきらない長期のプロジェクトをどうやって処理するかというポイントも含め、なかなか示唆に富む話でした。
　佐々木さんは、ウェブ上でも多くの情報を発信されていて、この本で読む内容も、すでにウェブで読んだことのある部分が含まれています。それでも、こうやって一冊の本にまとめられていると、すっと頭に入ってきます。
　大量の仕事が降りかかってきて、その処理に追われている感のあるひとに広くお薦めしたいと思います。