なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 塀の中でも「日米同盟」

 在日米軍の軍人が収容されるのは横須賀刑務所です。現在は、横須賀刑務所は横浜刑務所と統合され、「横須賀刑務支所」と名前を変えましたが。
 ところで、ここの米兵囚人が破格の扱いを受けていることは、弊ブログでも2度ほど取り上げています。
ステーキ、ケーキ…年13トン 受刑者処遇日本人と米兵で差 - なるしす日記
米兵受刑者の「厚遇」見直し 衆院委法務省が意向 - なるしす日記
 日米の軍事的な関係が強化されていることを称して「日米同盟」なんて言い方をしますが、刑務所の世界でも、この「日米同盟」化は顕著なようです。要するに、米兵(いうまでもないが犯罪を犯した奴等だ)に対する過度の思いやりに充ちあふれているということです。
 そんな実態を、朝日新聞の神奈川版が伝えています。

  日本人と米兵の受刑者の間には処遇上の違いがある。根拠は53年の日米合同委員会合意。日米地位協定の刑事裁判管轄権の取り決めは「日本の当局が米軍の軍人や軍属、その家族の身柄を拘束した場合、言語及び習慣の相違に適当な考慮を払う」とする。
  最も大きな違いは「補充食料」だろう。週に一度、米海軍横須賀基地から牛乳や冷凍の肉、魚、缶詰などが米兵向けに搬入される。このため、米兵の食事には肉やデザート類が含まれる割合が多い。
  この問題は、国会でたびたび批判の的になってきた。政府は「最終的に処遇の格差は是正されるべきだ」との考えを示し、支所では5月から定期的に同じメニューを出す試みを始めている。
  米兵の居室は4畳弱ほど。日本人向けの畳敷きではなく、ベッドが置いてある。白壁には「整列 Line Up SEIRETSU」「気をつけ Attention KIWOTSUKE」など20ほどの号令を書いた紙が張られていた。
  平日は夜間に2時間、テレビを視聴できる。アメフトやバスケットボールの試合や映画の2カ国語放送を録画したものを提供する。
  異国で服役する米兵は、何を考えているのだろうか。看守の一人は「人それぞれ違いますが、仮釈放後のことや事件の被害者への補償問題、本国の家族のことを心配するようです」と話した。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000808040004

 食事の問題は少しずつ改められつつあるようです。