なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 裁判員制度:被告に無罪判決 制度危惧の声も−−模擬裁判終了 /新潟

 新潟地裁で3日間の日程で行われた法曹三者主催の「第6回模擬裁判」が20日、終了した。被告の責任能力が問われた殺人事件の裁判で、裁判員らは被告男性が犯行時心神喪失だったとして、無罪判決を下した。判決後、参加した模擬裁判員らが会見した。
 模擬裁判員として評議にあたった新潟市江南区の男性会社員(60)は「日程は事前に分かっていたので、仕事を調整して臨むことができた。でも、制度が本格的に始まると、会社員は大変なのでは」と危惧(きぐ)していた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080221-00000091-mailo-l15

 この見出しだけみて、ちょっとびっくりしました。
 「裁判員制度で無罪」=「制度危惧の声」と読めたので、裁判員制度で無罪が生まれやすくなることに、危惧を抱いている人がいるのかと思ってしまいました。
 本音ベースでいえば、これまで当然のように被告人のいい分に耳を貸さず、有罪判決を書くことに慣れきっている裁判官などは、おそらくこうした動きを快く思っていないのでしょう。某裁判官のブログなどをみていると、そうした言外の雰囲気を感じずにはいられません(昔ならトラックバックを送ってけんかでも挑んでいたところですが、最近は丸くなったなぁ)。
 もちろん、弁護士の中でも、裁判員制度に反対する声は根強くありますが、現行の制度が続くことを思えば、まだマシなんだと思うのですけど・・・。