嬉し恥ずかし六法選び
毎年この時期は、来年用の手帳選びのシーズン。と同時に、六法を選ぶ時期でもあります。六法全書というのは、国の法律を集めたもの。なので、基本的には、どの出版社のどの六法を選ぼうと、はたまたweb上の法令検索を使おうと、得られる結果は同じです。ではなぜ、悩む必要があるのか。
答えの一つは、レイアウト。これが意外に重要で、ウマのあわないものを買ってしまうと、六法を引く時間が減ってしまうから不思議なものです。
もう一つは、判例などの付加価値の違い。いわゆる「判例つき六法」というのは、条文ごとに、その条文に関する「判例」を並べたもの。「判例」とは何かを語り始めると際限なくなるのでやめておきますが、要するに、その法律について、裁判所(特に最高裁)がどのような解釈を示したか、というものです。いくら法律の条文そのものを知っていても、それにまつわる過去の裁判例を知らないことには、けんかになりません。そういう意味で、判例が条文と一緒に並んでいるのはとても便利なのです。そして、無数にある裁判例から、どれを取り上げるか、そしてそれをどう要約して、どう配列するかというのは、各出版社の腕の見せ所。われわれ実務家も、毎年新しい工夫がなされた六法を前に、来年の一年間をどれと一緒にすごそうか、ちょっと悩んでいるところです。
さて、2008年用として選んだのはこれ。