なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

弁護士が政治家になるということ

 国会というのは立法機関であって、弁護士としての仕事と密接に関連しています。ですから、弁護士が政治家になることには賛成なんです。
 ですが、弁護士としてこれまで培ってきたものを忘れる人が多くなるのも事実。弁護士が他の法曹と違うのは、まさに生の依頼者から話を聞き、立場の弱い人や少数者の人の味方にもなってきたということです。ですから、与党から立候補するとしても、与党の中で、弁護士としての立場を忘れず、少しでもまともな政策決定や立法がなされるよう力を注いで欲しいと思います。
 いつも思うことですが、国会というのは、選挙で選ばれる人たちで構成されており、基本的には多数決原理でイケイケ、どんどん、という場所だということです。そうした場所に弁護士が送り込まれることの意味を噛みしめてもらいたいですね。単に、多数者の意思を実現するための政治であれば、弁護士でなくても構わないし、それこそ、派閥や支持母体のことだけ考えていればいいのだと思います。「多数決では消し去れないもの」にも目配りができる政治であって欲しいし、そのための弁護士議員であって欲しいものです。