厳罰化と社会復帰のバランス
- 作者: 松井茂記
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 新書
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そのような厳罰化だけでは再犯が防止できないとすれば、われわれはどうすればいいのか。アメリカのように「メーガン法」を導入して、性犯罪者の情報を広く社会に告知するのか。では、そうすれば再犯率は下がるのか。
こうした取り組みはまだ始まったばかりで、実証的なデータは出そろっているとは言い難いところです。
残念ながら、どのような対策をとろうとも、そうした犯罪者がなくなることはないという現実に照らせば、メーガン法などを作ってみたところで、それが悪用されるなど、弊害のほうが大きいような懸念があります。
この本の著者は、慎重な言い回しながら、メーガン法のような立法を行うことを勧める立場に立っています。賛成論、反対論の論拠も丁寧に拾ってあるので、読みとおす価値はありそうです。