なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

つまらないスポーツコラム

 日経ビジネス・アソシエの巻頭には、「ニュースのキーパーソン」としてスポーツ選手が取り上げられることが多いです。今回の登場人物は日ハムから巨人に移籍した小笠原選手。この人について書かれた今回のコラムは、つまらないものでした。
 コラムを書いたのは小川勝というスポーツライターだそうですが、その中身がいかにも空虚。
 小笠原は弱者の味方的イメージがあった→巨人に移籍するのはイメージに合わない→千葉に家庭があり「家族のため」だろう→巨人に移籍した大打者は、落合、清原、江藤とことごとく失敗してきた→4年後には再度FA権を取得する→日ハムに戻ってくれないだろうか、というもの。
 全くそのとおりだと思います。小笠原に軽く失望したのも同感。
 では、何がつまらないかというと、この程度のことなら、誰でも書けるから。その辺のブログの書き込みにも同じものがきっとあると思います。これでは、わざわざスポーツライターが書く必要はない。
 では、スポーツライターにしかできない記事とはなにか。それはやはり、「取材力」だと思います。このコラムは、小笠原にまったくインタビューされることなく書かれています。小笠原を批判するなら、やはり、小笠原に取材して、その生のコメントに基づいてやってほしい。
 それが無理なら、落合や江藤にインタビューしても面白いだろうし、北海道の日ハムファンの生の声を紹介しても読みごたえが出てきたかもしれない。こうした取材もなく、単に手元のデータだけで記事を書いてみたところで、面白みなどまったく出てこない。
 巻頭の看板コラムなのだから、もうちょっと充実した中身にして欲しいものです。