なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

教育基本法改正について

 σ(^^)が小学生のころは、日教組やらなにやらが全盛期で、偏向教師も多かったように思うけど、それでも今の学校よりもましだったように思います。
 要するに、今の教育現場が荒れているとすれば、教育基本法の問題とは違う次元の問題だと思います。愛国心教育を行ったからといって、いまのいじめ自殺なんて悲しい事件が減るともとても思えないし。
 昨日(だったかな?)のクローズアップ現代では、実際の小学校での道徳の時間で、愛国心教育が行われている風景が流れていました。そこでは、他の熱帯の国からやってきた外国人との会話を通じて、わが国の素晴らしさを学ぶという狙いで授業が進められていたのですが、先生が無理やり、「日本というのは四季があって素敵な国だ」と押しつけているように思えてなりませんでした。「そう思う人〜」なんて挙手させることに、いったい何の意味があるというのでしょうか。
 そもそも、日本に四季があるなんてことは、わざわざ教えてもらわなくても明らかなことで、子供たちだって普段の生活の中で季節の移ろいを感じています。もちろん、熱帯などには常夏の国があることもよく知っているでしょう。
 だったら、それで十分じゃないですか。四季の変化があり、季節がかわり、冬きたりなば春遠からじ。日本の文化も、風景も、そうした四季を背景にできています。そんなことは、中学や高校になれば自然に覚えていくことであって、そうした中で、自然に自分の国を好きになっていくのではないでしょうか。
 小さいころから、無理やり、自分の国の良さばかりを植えつけられるというのは、まるで北朝鮮や中国や韓国ではありませんか。日ごろ、彼らのナショナリズムを毛嫌いしているはずの人たちまで、教育基本法の改正になるとなぜか躍起になるというのは、不思議な現象と思わざるを得ません。そうした人たちには、もはや、韓国や中国を笑う資格はありません。
 そうした愛国心教育をするよりは、もっと地理や理科の授業を通じて四季について考えさせたり、国語の授業で季節感のある優れたテキストを学ばせる方が、自分の力で考える人間を育てていくと思いますよ。