なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 <国旗国歌>学校強制に違憲判決 教職員401人が全面勝訴

 卒業式や入学式などで、日の丸に向かって起立し、君が代を斉唱するよう義務付けた東京都教委の通達は違憲違法だとして、都立学校の教職員ら401人が義務がないことの確認などを求めた訴訟で、東京地裁は21日、原告全面勝訴の判決を言い渡した。難波孝一裁判長は「通達は不当な強制に当たり、憲法が認める思想・良心の自由を侵し、教育基本法にも違反する」と指摘。教職員らに従う義務がないことを確認したうえ、通達違反を理由にした処分の禁止や1人当たり3万円の賠償も都と都教委に命じた。
 判決は、学校現場での国旗・国歌の生徒への指導が有意義であることを認めつつ、懲戒処分などを背景に教職員に強制するのは「行き過ぎた措置」と明確に断じており、全国各地の同種訴訟に大きな影響を与えそうだ。

 σ(^^)自身は、日の丸に起立もするし、君が代も歌いますが(恥ずかしいので口パクになる可能性も)、強制はよくないと思いますよ。もともと、国旗国家法ができたときも、「強制はしない」という国会答弁もあったはず。それがなし崩し的に運用され、結局、今の混乱があるわけです。
 たとえば、君が代斉唱中に大声でわめいて妨害するとか、国旗を引きずり下ろすなど、賛成派の行動を実力で阻止しようとするのは問題だと思いますが、自らの信念で起立しないとか、歌わないと言う人がいても、それはそれで、勝手にすればいいんじゃないでしょうか。
 この判決が高裁に行って維持されるとはなかなか思いにくいですが、こうした思い切った判決が出せるのも地裁ならでは。
 それも、エリートが集まるといわれる東京地裁で出されたことに、大きな意味があると思います。