なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

 光市母子殺害:無期懲役を破棄、審理差し戻し 最高裁

 山口県光市で99年に母子を殺害したとして、殺人罪などに問われた当時18歳の元少年(25)の上告審で、最高裁第3小法廷(浜田邦夫裁判長・上田豊三裁判官代読)は20日、死刑を求めた検察側の上告を認め、広島高裁の無期懲役判決を破棄し、審理を高裁に差し戻した。判決は「無期懲役の量刑は甚だしく不当で、破棄しなければ著しく正義に反する」と述べた。最高裁無期懲役判決を破棄・差し戻したのは99年以来、3例目。差し戻し後に死刑が言い渡される公算が大きくなった。

 予想されたことですので、それほど大きな衝撃はありませんが、来るべきものが来たということでしょうか。
 ただ、従来の裁判例の流れからすれば、異例といえる判断なのは明らかで、時代が変わってきたということなのでしょう。判決が、被害者の感情を重視しすぎているような気がしないこともないのですが、それも潮流なのでしょうか。声が大きいものが勝つとか、黙っていたらやりすごされるとか、そういう社会にだけはなってほしくないという気はします。