なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

通訳さんのこと

 田舎の弁護士ですので、民事事件で通訳さんのお世話になることはほとんどないですねぇ。英文の契約書など、読んだことも作ったこともありません・・。このあたり、そういった仕事を専門的にこなしている東京あたりの渉外事務所とは、雲泥の差がありますね。同じ弁護士資格で仕事をしているのが不思議な感じです。
 もっとも、一度、某自動車会社(^^;)の関連企業のお仕事をしたことがありますが、その某自動車会社は某アメリカ系自動車会社の傘下に入っていて、社長も当然ながらアメリカ人でした。
 その社長さんも呼んで一種の会議をしたことがありますが、その際、同時通訳を兼ねた秘書さんが3人くらい来ておられて、交代で通訳をしておられたのを横で見ていました。なかなか大変なお仕事のようでした・・。
 地方で多いのは、むしろ、刑事事件での通訳ですね。外国人が犯罪を犯してつかまると、通訳をつけて取り調べ、裁判などを行いますので。弁護士が被疑者・被告人と面会する際も、通訳さんを手配して一緒に行ってもらいます。
 刑事の法律用語は、普通の市民では使わない語がたくさんあります。「黙秘権」から始まって、「調書」とか「勾留」とか「執行猶予」とか「冒頭陳述」とか「論告」、「求刑」とか・・。もちろん弁護士のほうは普段から使っている用語ですから、遠慮なくその用語を使って外国人と会話しようとします。司法通訳人の方には、いろいろ苦労をおかけしているのではないかといつもヒヤヒヤしています。それでいて、司法通訳の謝礼はわずかしか出さないので、心苦しい限りですね・・。
 最近は、東南アジア系の外国人犯罪が多いので、通訳人を探すこと自体にも苦労が多いです。ミャンマー語の通訳人など、地方にはほとんどいなかったり・・。