なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

宇部線乗車記 (2005年9月26日)

 新山口13時21分発の宇部新川行きに乗ってみた。ワンマンカーで2両編成。2両目には5人ほどしか乗っていない。
 新山口からしばらくは、並行する大きな道路がない。草むらの中を進んでいく感じ。周囲は田が多くて、いかにも日本の実りの秋という感じがする。
 深溝、周防佐山など、駅の周辺には住宅や病院が点在している。駅前の通りは狭く、余り整備されている印象はない。宇部線は、時刻表の路線図では、いかにも海沿いを走っているようにみえるけど、実際にはこのあたりでは海は見えない。
 急に大きな道路が右手に見えるようになり、阿知須到着。銀行の看板もあり、まさにこのあたりの中心地という風格がある。阿知須町は、10月1日をもって山口市小郡町と合併して、新しい山口市の一部になる。山口市の末端という位置づけになるのだけども、今のような賑わいが維持できるのかなかなか興味深い。一度、降りて歩いてみたくなるような町ではある。
 阿知須駅を出るとまた田舎っぽくなるが、少し離れた国道沿いには大きな看板も目立つようになる。岐波駅では列車交換がある。
 その先の床波は完全に町なかの駅。周囲には工場やアパートなどがみえる。ようやく左手にのどかな海が見えるようになると常盤駅。瀬戸内らしい静かな海を見下ろすような位置にある。ペリカンで有名な常盤公園は近くにあるはずだが、車窓からは見えない。草江は狭い駅前にタクシーが止まっている。人家の隙間から海も眺められる。
 このあたりから先はいよいよ宇部市中心部。列車は大きく右にカープして宇部岬駅に着く。もっとも「岬」といってもそれらしいものはない。埋め立てなどで風景が変わってしまったのだろうか。ここでは新山口行き列車と交換。駅員もいるし、大きな公営住宅もある。
 東新川からはマンションも見える。同じロングシートに座っていた女性もここで下車。駅間が短く、あっという間に琴芝。琴芝は裁判所への最寄駅だが、時間があるのでここで降りず、一つ先の終点、宇部新川まで行く。宇部新川へは定刻の14時10分到着。4番線に入った。
 宇部新川は宇部市の中心的な駅。山陽本線宇部駅はここからもうちょっと離れたところにある。昔は宇部新川が宇部駅を名乗っていて、今の宇部駅は西宇部という名称だったとか。反対側の3番線に宇部からの列車が到着。折り返して宇部行きになる。これに乗り換える客も多い。
 ここから裁判所に歩いていくため、宇部新川駅を出る。裁判所は宇部線の北側にあるが、宇部新川駅は南側にしか出口がない。もっとも、駅前広場を左手に進めば、すぐに踏切があって北側に出られる。
 帰りは琴芝駅から新山口へ乗車。高校生で満員。
 単線ではあるが電化されていて、もう少し本数が多くてもいいのではないかと思う。今の1時間に1本程度のダイヤでは、利用者は限られる。冒頭に述べたように、大きな道路と並行する箇所が比較的少ないので、独自の客を発掘できる可能性もある。次回は宇部新川から宇部駅を回ってみようと思う。