なるしすのブログ

地方の弁護士の日常を,あれこれと書くつもりのブログです。

<出所者情報>警察庁に提供 新たに殺人や強盗など20罪種

<出所者情報>警察庁に提供 新たに殺人や強盗など20罪種 法務省から警察庁に提供される受刑者の出所情報について、両省庁は、子供に対する性犯罪だけでなく、殺人や強盗など約20罪種も対象に加えることを決めた。保護観察の対象者が行方不明になった場合に、両省庁で情報を共有して所在調査を進めることでも合意した。 新たに出所情報の提供対象になるのは、(1)殺人や強盗などの凶悪重大犯罪(2)侵入窃盗や薬物犯罪など再犯が多い犯罪――などで、出所予定日が警察に伝えられる。9月から実施される見通しで、警察庁は「同種の事件が発生した場合に迅速に対応でき、効率的な捜査に役立つ」としている。

 実は、刑務所に入っている人の多くは、窃盗や薬物犯罪を犯した人です。殺人や強盗などの凶悪犯は、割合からすれば少数派です。
 今回、法務省が提供しようとする出所者情報は20罪種ということですが、ほとんどの出所者の情報が警察にわたるというわけですね。
 問題は、これによって国民生活の安全にどの程度の寄与が見込めるか、ということです。出所予定日だけを伝えたところで、大した役には立ちそうにない気がしますが・・。それよりも、すでに与党が検討しているという、出所者の再就職へ向けたプログラム作りとか、そういう出所者のためになるような方策を考えたほうが、結果的には再犯率の低下につながると思います。監視社会の様相を呈するのはごめんこうむりたいです。